イルカが愛を確かめにくる、青い海の底の日常生活

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私にも火を点けた! 「金閣寺」梅田芸術劇場

a0031041_1540574.jpg私の中で20年前の振付師の印象の域を出ていなかった宮本亜門の手腕もよく知らなかったし、森田剛主演というのもちょっと疑問だったんです。そんな自分に土下座を課したい。とにかくこの一言、
素晴らしい!!
事前に原作を読んでいたんだけど、話もセリフもほぼ原作どおり。だけど表現方法にはいちいち目を瞠るものがあり、大道具の使い方、場面展開、僧の修行シーンはお得意の(?)ダンスを取り入れた動きも飛び出すし驚きの連続。何より溝口を悩ませ続ける金閣寺の存在を、仏教の偶像的な格好をした人間が演じるのがすごい。お経のような雑音のような声(ホーメイという歌唱法らしい)は神秘的でもあり不快でもあり、そのまま溝口が感じていた音なんだと思う。きっと溝口は僧になるという重圧の一方で罪深さを拭いきれず、金閣寺という存在で戒めるしかなかったんだと思う。それが偶像の発する声が孫悟空の頭についた輪を締め付けるように、会場いっぱいわんわんと鳴り響く様が本当に迫力があって。

でも大阪一日目の木曜日の公演、二階席だというのにオペラグラスを持って行かなかったという痛恨の極み。いつもお芝居は良い席で見てたから、全く頭になかったの(泣) どんな顔でみんな演じてたんだろう、あんなに素晴らしい舞台なのに・・・という気持ちを抑えきれず、オークションで大阪千秋楽のチケットをゲット! ちょうど休みだし、15列目なのに半額ぅぅぅと狂喜。
というわけで行って来ましたよ、今回はオペラグラスも携え、でも全体を見た方が良い場面は頭に入ってるからきちんと使い分けて。森田は思ったよりも老けてたwが、高岡蒼佑、体が不自由ながらカリスマ性を持つ柏木役をうまく演じてた。好きだなあ。やっぱ好きだなあ。二回目でも全然飽きず、再び圧巻の舞台で大満足。「舞台では点いてない火が見えた」と森田は語ったそうだけど、私もちゃんと見えた。メラメラと燃える金閣寺が。
ただ、初日は感じなかったんだけど、千秋楽は思いっきり○ャニ系ファンが多かった。カーテンコールで森田が手を振るとキャー!って言ったり。勝手に森田だからそういうのはないだろうと思ってた(なんでだ)だけに、そして彼が真摯に演技に向き合ってるのがわかっただけに、やっぱりちょっと異様で。○ャニとして芸能界に入ってしまったのって、きっとそんなに幸せじゃないだろうなーと思った。反感覚悟で書くけどさ。だからなのか、この日の観客は九割・・・いや九割五分が女性で、そういうのを予測して男性が足を遠ざけたのだとしたら、本当にもったいないなと思った。

ちなみに一日目、たまたま演劇好きの友達が同じ日のチケットを取ったことを知り、じゃあ終わった後に少し・・・と待ち合わせしてイタリアンバーに行ったんだけど、カウンタで金閣寺のパンフを持った40代ぐらいの男性と隣り合う。最初は「あー! 行ってきたんですか?」と軽く話して終わったんだけど、途中から私達の金閣寺話の輪が広がり、三人で演劇論。とは言っても私はさほど知識はないんだけどw 二人はたくさん観ていて、男性が「松たか子さんは舞台女優として本当にすごい」と言うので、私が「今まで観た中では野田MAPの贋作罪と罰が一番良かった」と言うと、彼は松好きが高じて大阪8公演中6公演観に行ったそうだ。もう桁が違う(笑) 三人で金閣寺を絶賛して、お店閉店&電車の時間ぎりぎりまでしゃべり倒し、じゃあね!と別れた。もう会うこともないだろうけど、大人になるとこうやって人と時間を共有するんだなと、すごく新鮮だった。3杯しか飲んでなかったのに、楽しくて高揚したので酔いが回ったらしく、友達と別れたあと真っ直ぐ歩いてない自分に笑った。
ここんとこ佐渡さんのオペラ以外から遠ざかってて、観たいなと思うお芝居も、シフトを変わってもらう煩わしさの方が勝ってしまってたんだけど、俄然行く気になった。シフトが気になるんだったら、敢えてチケットは取らず、行ける時だけ今回みたく狙った席を安価で落とす方が賢いかも。どうせ最初から行けないものならあきらめもつくしね。
とにかく私、今後宮本亜門は要チェックだな。相方に「蜷川って実はお金かかってるだけかも」と言ったら「言いすぎ」と言われたw しかし亜門さん・・・高岡蒼佑や山本太郎を起用する辺り、あなたも物好きね♪と言ってあげたい(笑)
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by bigblue909 | 2012-01-23 15:40 | エンタメ
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ビッグブルーの本気な無駄話。


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