イルカが愛を確かめにくる、青い海の底の日常生活

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アルフォンス・ミュシャ展 in サントリーミュージアム

もんのすごい楽しみにしてたミュシャ展、行って参りました。
昔、BBが精神的に弱りきってた頃、無条件で心慰められるものがふたつあったんです。ひとつは音楽。ひとつは絵なんですね。映画はならなかったな、なぜか映画はこの頃よほど観たいの以外は観る気になれなかった。そんでその絵なのですが、その頃は郡山に住んでたので、この手の展覧会があるわけでもない。じゃあなにかというと、リトグラフを売りに来るじゃないですか、あれに通ったんです。
なのでこの頃リトグラフを3枚買いました。心が健康な今となっては、貯金しときゃ良かったーなんて思う余裕もあるけど、その頃は絵が部屋にあるってだけで、考えられないぐらい安らかになれたんです。だからあれはセラピーに通うのと同じぐらい、絶対的に必要な出費だったんですね。
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で、そのリトグラフの展示会があるたびに見に行くわけなんだけど、そんなある日、ミュシャの芸術シリーズの「ダンス」が目に留まったのです。これは販売品ではなくて純粋に展示品で(もし販売しててもミュシャのはものすごく高価なので買えないけど)、この絵が自分の部屋にあったらどんなに良いだろう! って、ほとんど一目惚れに近い感覚でした。
その後、別の展示会の時に、この「ダンス」のカレンダーをもらったのです。絵の周りに1年分の暦が印刷してあって。大喜びでベッドの傍に飾った。それからは毎日毎日、朝と寝る前と、この絵に向かって心の中で「今日も辛かったよ、でも頑張る、おやすみ」とか、そんな感じで話しかけてて。
どうです、この目つき、体の線、なびく髪の動き。なぜこんなにこの絵に惹かれたのか、よくわからない。でも次の年は同じ感じで花シリーズの「ローズ」の絵のものを貰ってまた飾ったけど、a0031041_14461788.jpg同じぐらい美しい絵にも関わらず、そんなふうに話しかけることはなかったんですよね。やっぱり、「ダンス」の彼女はあたしにとって特別だったんだと思う。

で、今回のミュシャ展。広告デザイナーとしてのキャリアの出発だったミュシャなので、現在見れるものも、あたしがせっせと通って見ていたリトグラフと同じ。けど違うのは、下絵の展示もかなり多かったこと。今まで見たことがなかったものの中に、月と星シリーズというのがあって、下絵だったんだけど、ミュシャには珍しいダークな色加減がすごく良くて、中でも「月」の女性の口元を押さえた表情に、「ダンス」の時と同じような一目惚れを感じてしまった。そんでもちろんその芸術シリーズもあって、「ダンス」と邂逅を果たしました。やっぱ良いわあ。しばらく絵の前を離れられなかった。
後半は、下絵やリトグラフじゃなくて、ちゃんとした油絵で‘画家・ミュシャ’としてのキャリアを築いていきます。「百合と聖母」という絵の脇にあったミュシャの言葉、‘「百合の聖母」を描いていると、私の全てが歌っているようだ’。人生の中でこれだけの感覚を体験できる人は、本当に一握りの気がする。音楽とか、絵とか、本とか、映画とか、なにかを作り出すことができる人にしか味わえa0031041_9315093.jpgないものというか・・・あたしは人を羨んだり妬んだりというのが基本的に少ない人間(だと思っている)なんだけど、こういうのは心底羨ましいな、って思ってしまいます。

と、なんか長くなってきたのでこの辺りで終わろうと思うけど、ミュシャのライフワークとも言える「スラブ叙事詩」のこととか、今回初めて知りました。プラハにあるんだって・・・見たいかも。ものすごーく見たいかも。バルセロナのサグラダファミリアを見て以来、次の目標が定まらなかったBBですが、良いかも、プラハ。
この日は本当に心豊かになった1日でした。開催して間もない金曜日の朝だったからなのか、信じられないぐらいガラガラだったよ。あのゴッホの時のような喧騒の中でミュシャの絵に対峙しなくて済んだことに、本当にホッとしてます。
んで今回は全く惜しげなくプログラムを購入。あのボリューム・紙質の良さ・解説の多さで¥2000。信じられん。少しずつ読みます。宝物です。はあ、幸せ。
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by bigblue909 | 2005-12-12 09:32 | エンタメ
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ビッグブルーの本気な無駄話。


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