NODA MAP 「贋作 罪と罰」 in シアターBRAVA!
昨日観劇。ヒデキ観劇。NODA MAPの作品は「オイル」に次いで2作目。今回はセンターステージなので、良席が取れる確率が増したためか、あたしたちは4列目に座ることができた。
舞台はすごくシンプルで、椅子とカーテンとエアキャップ(プチプチ)を組み合わせて場面転換する。舞台の周りにその大道具代わりの椅子が並べてあって、登場シーン以外でも役者はそこに座って、仲間の演技を見たり、効果音を出したり、ということをするのです。
出演はこれまた「オイル」から2回目で見る松たか子、「人間風車」から2回目の宇梶剛士、お初の古田新太、段田安則他と、豪華メンバー。宇梶氏は「人間風車」の時はすごく声が通ってセリフが聞きやすかったんだけど、昨日はテンパるセリフになると声が割れちゃって、ちょっと聞き取りづらかった。
あたしはミュージカルを除いたお芝居は5本目で、いずれも観てるこっちがガチガチになってしまうことが多くて、あまりくつろげなかった。今回は4列目ということで、緊張度増すだろうと思ったんだけど、これがなぜだか妙にリラックスできるのです。
前半に笑いが多いせいもあったろうか。古田さんが松さんにギャグをかまして「笑えよ」というシーンがあるんだけど、舞台下の椅子に座ってた野田秀樹氏が妙にウケてたので、アドリブだったのかもと思ったんだけど、他の人の感想など検索して読んだらやはりそうらしい。ちなみに昨日は「グリーン・グリ~ン♪」と踊りながら歌ってました。
あたしは出演者のやることなすことが異様にツボに入ってしまい、それでも人の迷惑にならない程度には抑えて笑ってたんだけど、観客がウケると役者さんてものすごく嬉しそうな顔をするんですよね。セリフをしゃべる度に唾が飛ぶのを目の当たりにしたり(松さん唾率ダントツで高い)、フツーに目があったり。向こうにしてみれば‘目に映ってる’だけなんだろうけど、やっぱりちょっと恥ずかしい。
そんな笑笑ドキドキで、前列で観るのってこんなに細かいとこまで堪能できて楽しいんだ! って感じでした。
お話しはドストエフスキーの「罪と罰」に日本の幕末時代を絡めたもの。要するに、もろあたしのツボど真ん中なわけです。見る前はラスコーリニコフが女になるってどうなんだ・・・と思ったのに、劇中は娼婦ソーニャと友人ラズミーヒンと坂本龍馬(!)がいっしょくたになったキャラ=古田新太、という設定にさらに驚いた。
けどね、やっぱり面白さに変わりはなく、ラストの松たか子の手紙のセリフが本当に美しく、坂本龍馬の最後を思うにつれ、悲劇性の予感を感じたりして、幕引きの暗転で余韻を残しつつ、あたしはストーリー、個々の演技、セリフ、舞台装置に至るまで、本当に堪能しつくしました。
多分、原作を事前に読んで深いところまで感じる余裕があったのと、席の良さもあると思うんだけど、今まで観たものの中では一番面白かったし、「演出ってこういうことを言うんだ!」と、野田さんの手腕をやっと理解できたというか・・・今まではただ雰囲気に飲まれて「なんかわかんないけど生はすごい」という感じだったから。
心からの拍手を送りたかったけど、最初からスタンディング・オベーションしてたのはおじさんが僅か一人・・・立つ勇気が出なくて、それでも立ちたくて立ちたくて、3回目のカーテンコールの時に、ちらほらと立つ人も出てきたので、えいっと勇気を出して立ちました。良かった。感動を伝えられて良かった。古田さんが客席に向かって投げキスして、松さんと嬉しそうに背中を叩きあってました。
この「贋作・罪と罰」も、3月にWOWOWで放送するようです。「オイル」「ロミオとジュリエット」はDVDに落としたものの、「録画した」という安心感でまだ観てないのです。他の放送で面白そうなのは何本か観てるんだけど、今回の「贋作~」は放送がすっごく楽しみ。ちょっとこれからお芝居に本気でハマってしまうかも、ってぐらい心底楽しかった公演でした。次の日になっても夢心地にさせてくれるのって、そうそうないですから。
舞台はすごくシンプルで、椅子とカーテンとエアキャップ(プチプチ)を組み合わせて場面転換する。舞台の周りにその大道具代わりの椅子が並べてあって、登場シーン以外でも役者はそこに座って、仲間の演技を見たり、効果音を出したり、ということをするのです。
出演はこれまた「オイル」から2回目で見る松たか子、「人間風車」から2回目の宇梶剛士、お初の古田新太、段田安則他と、豪華メンバー。宇梶氏は「人間風車」の時はすごく声が通ってセリフが聞きやすかったんだけど、昨日はテンパるセリフになると声が割れちゃって、ちょっと聞き取りづらかった。
あたしはミュージカルを除いたお芝居は5本目で、いずれも観てるこっちがガチガチになってしまうことが多くて、あまりくつろげなかった。今回は4列目ということで、緊張度増すだろうと思ったんだけど、これがなぜだか妙にリラックスできるのです。
前半に笑いが多いせいもあったろうか。古田さんが松さんにギャグをかまして「笑えよ」というシーンがあるんだけど、舞台下の椅子に座ってた野田秀樹氏が妙にウケてたので、アドリブだったのかもと思ったんだけど、他の人の感想など検索して読んだらやはりそうらしい。ちなみに昨日は「グリーン・グリ~ン♪」と踊りながら歌ってました。
あたしは出演者のやることなすことが異様にツボに入ってしまい、それでも人の迷惑にならない程度には抑えて笑ってたんだけど、観客がウケると役者さんてものすごく嬉しそうな顔をするんですよね。セリフをしゃべる度に唾が飛ぶのを目の当たりにしたり(松さん唾率ダントツで高い)、フツーに目があったり。向こうにしてみれば‘目に映ってる’だけなんだろうけど、やっぱりちょっと恥ずかしい。
そんな笑笑ドキドキで、前列で観るのってこんなに細かいとこまで堪能できて楽しいんだ! って感じでした。
お話しはドストエフスキーの「罪と罰」に日本の幕末時代を絡めたもの。要するに、もろあたしのツボど真ん中なわけです。見る前はラスコーリニコフが女になるってどうなんだ・・・と思ったのに、劇中は娼婦ソーニャと友人ラズミーヒンと坂本龍馬(!)がいっしょくたになったキャラ=古田新太、という設定にさらに驚いた。
けどね、やっぱり面白さに変わりはなく、ラストの松たか子の手紙のセリフが本当に美しく、坂本龍馬の最後を思うにつれ、悲劇性の予感を感じたりして、幕引きの暗転で余韻を残しつつ、あたしはストーリー、個々の演技、セリフ、舞台装置に至るまで、本当に堪能しつくしました。
多分、原作を事前に読んで深いところまで感じる余裕があったのと、席の良さもあると思うんだけど、今まで観たものの中では一番面白かったし、「演出ってこういうことを言うんだ!」と、野田さんの手腕をやっと理解できたというか・・・今まではただ雰囲気に飲まれて「なんかわかんないけど生はすごい」という感じだったから。
心からの拍手を送りたかったけど、最初からスタンディング・オベーションしてたのはおじさんが僅か一人・・・立つ勇気が出なくて、それでも立ちたくて立ちたくて、3回目のカーテンコールの時に、ちらほらと立つ人も出てきたので、えいっと勇気を出して立ちました。良かった。感動を伝えられて良かった。古田さんが客席に向かって投げキスして、松さんと嬉しそうに背中を叩きあってました。
この「贋作・罪と罰」も、3月にWOWOWで放送するようです。「オイル」「ロミオとジュリエット」はDVDに落としたものの、「録画した」という安心感でまだ観てないのです。他の放送で面白そうなのは何本か観てるんだけど、今回の「贋作~」は放送がすっごく楽しみ。ちょっとこれからお芝居に本気でハマってしまうかも、ってぐらい心底楽しかった公演でした。次の日になっても夢心地にさせてくれるのって、そうそうないですから。
by bigblue909
| 2006-02-13 13:28
| エンタメ