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イルカが愛を確かめにくる、青い海の底の日常生活

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兵庫芸術文化センター管弦楽団 第18回定期演奏会

またまた定期演奏会です。今回のラインナップはこう。
   ハチャトゥリアン 「ヴァイオリン協奏曲 ニ短調」
   バーンスタイン 「交響曲第3番 <カディッシュ>」

前半はゲストでヴァイオリニストのネマニャ・ラドゥロヴィッチ。若干23歳のユーゴスラビア人なのですが、近頃パリなどで人気が出てきた先鋭らしく。演奏は情熱的かつ表現力豊かですごいですよ!! ハンサムな濃いぃ顔を弓と一緒にたくみに動かす様がまた良くて、でもたまにローワン・アトキンソン@Mr.ビーンぽい顔になっちゃうんだけど(笑)
途中で弦が切れるハプニングもあったけど、こんなにヴァイオリンの音色を聴いてて「面白い」と思ったのも初めて。休憩時間にホールで売ってたCDを買おうか迷って、手持ちの現金も少ないしネットで買お・・・と思ったら、ネット検索しても売ってない様子(泣) やっぱりクラシックは現地即買いが鉄則ですね、学習しときます。とにかく、要チェック人物ですぞ。

で、その休憩に入る前に佐渡さん自身が登場して、「本当は演奏前に解説なんてやってはいけないんだろうけど・・・」と前置きしてから「カディッシュ」についてのプレトーク。それ自体にこの曲への並々ならぬ熱意が伝わってくると思う。
去年の4月にこのCDを聴いた時の印象は、なんだか変な曲だなというのが正直なところ。語りが多くて、舞台の一部を切り取ったかのような。音楽もなんとなく恐怖映画っぽいし。で、その語りは通常男性がやるらしいけど、今回は女優の原田美枝子さん(綺麗だったよ!)が登場して日本語で。手元のプログラムにも日本語の訳が載ってるんだけど、やっぱり母国語でやってもらえると理解が深いというか。
CDの男性は結構淡々と語ってるんだけど、原田さんはたまに感情を顕にするのがすっごく良いんだ。「どこですか? あなたの信仰、私の信仰は!」

この曲は生前のバーンスタインが広島にやってきて指揮し、それをテレビで見た佐渡さんがバーンスタインの元を目指した、というのはご本人が繰り返し語られる話なんだけど、私なりに、この曲をきちんと理解したつもり。
神への敬虔な祈り。流される血、とどまらない欲、憎しみ、報復、燃え盛る業火。神への不信、神を詰り。寄り添い、眠り、抱擁し、そこで見る夢、優しい夢、美しい虹。傷つく神、人間と同じように傷つく神。歩み寄り、融合し、そしてこう結ぶ、「共に苦しみ、共に創りなおそう!」
神を全てを超越したものとは捉えず、自分と同じように傷つくもの、自分の似姿、そしてお互いを創り直しあおうというところに、この曲の肝があるんだと思う。もうBB、クラシックを聴き始めて1年半、映画を見るように、こんなに理解できたのは初めてで、劇的に終わるフィナーレは、もう本当に
感動したっ by純一郎
という感じ。演奏も、CDよりもだいぶ劇的にアレンジしてたと思います。ちなみに私の頭の中には飛び回りこちらをキッと見据える龍のイメージで終わりました。ごっつ和風ですが。

ちなみに今朝の「題名のない音楽会」は、「30分でわかるメリー・ウィドウ」ということだったのですっごく楽しみにしてました。その名のとおり30分に凝縮されてたけど、あの夏の日の感動が少し蘇ってきたかのようで面白かった。キャストは混合になってたし、みなさんテレビ向けなのでだいぶ化粧も薄かったけど、保存版です♪ そんでテレビでもやっぱり佐渡さんがソロをとって終わってましたよ。それが、女、オンナ~♪ んもー素敵☆
そろそろ「佐渡さんだから」という理由だけでチケットを取るのはやめよう、と思いつつも、今日も1月の定期演奏会のチケットを10時にスタンバッてゲット。やっぱり、佐渡さんのはどれもラインナップが面白くて省けないんですよね、困ったもんだ。
by bigblue909 | 2008-09-14 13:33 | エンタメ
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ビッグブルーの本気な無駄話。


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