イルカが愛を確かめにくる、青い海の底の日常生活

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2013年9月劇場鑑賞映画

恋の渦 ★★★★★
a0031041_20573471.jpg「モテキ」の大根仁監督の新作が、なにやらやたらと評判が良い。と気になるものの、あの安っぽいポスターの絵面、夜の回のみ上映というハンデ。けどどうしても見逃しては惜しい気がして、疑いつつも行ってみた。もう、すんごく面白かったよ。140分弱と長めなんだけど、これだったらずーーっと観ていられそう。
しかし映画バカを自称しながら、兵庫県在住11年にして初めて足を運んだ神戸アートビレッジセンター。ものすごくコアな映画ばかり上映しているんだけど、施設的に元々映画館ではないからなのか、それともこの映画の録音技術が良くないのか、慣れるまでセリフが聞き取りにくかった。
映画は部屋コンをしようと、様々なつながりの友達・カップル・同僚が集まる所から始まる。初対面同士も多く、初めての時の気まずい会話とか、うわあめんどくさいといきなり思う。中でも女同士で初対面で挨拶して3秒後には無視のジャッジの瞬間とか、やられたこともやったこともある!とゾッと・・・いやハッとする。
とにかく最初の10分ずっとそんな感じで、似ても似つかないのに「芸能人の誰々に似てる」だの言う女、ブ○が入ってきて遠慮なく「おえーーーっ!」と言う奴、周囲を無視してひたすらゲームする奴、コンパノリで音頭をとって白けさせるの、いきなりキレてもっと白けさせるのと、あるあるを通り越して「いるいる詐欺」状態。
ベストとは言えない音響の中、観客が少しでも動くと音が響くので緊張しながら観てたんだけど、そんななので笑うとすぐにわかる。最初は遠慮しながら笑ってたんだけど、失笑・嘲笑を含めた笑いがどんどん広がっていき、下ネタで思い切り吹いてしまい恥ずかしかった。中でもどブ○役のユウコは出オチ・鉄板系で、申し訳ないけど出てくる度に溢れ出す笑いを堪えられなかったw
ねたばれ→みんながそれぞれ誰かに強く出て、誰かに負い目を感じている相関図が、どんどん明るみになっていくのが面白い。そしてそれがわかっていく過程が、そんな言うなって! と思う半面、わかるわかる、そうだよね・・・と思うのだ。そして出てくる3つの部屋がこれまた・・・どれも地方から出てきたらこんなだよねという部屋ばかりで、どんなに見てくれを着飾っても隠せない本質みたいな、いちいち気恥ずかしさを覚えてしまうんだよな。
私が一番共感したセリフが、コウジの「お前あんな男と歩いて恥ずかしくないのか? 俺とつきあってたなんて人に言うなよ!」というの。そーだそーだ、恥ずかしくて歩けないぞ!と激しく同意した自分が、なぜ長いこと結婚できなかったか、その理由を今さらながら痛感する。でもサトミが一人ぽつんとしてたのを一人だけ気にしたり、「お前なに寝てんだよ、よく寝れんな!」というセリフとか、結構この中ではまともやん? と思ってしまう辺り、私はコウジ系精神的おらおらタイプなのだろう。
他のキャラについて一言書けば、カオリのビッチぶりとオサムの「やりたいけど○スは人前から隠したい」というのは同じ線上の端と端にいる気がする。それでも私的にはカオリはなんとなく理解できる(え)けど、オサムには鏡見ろよ、と言いたい。ナオキとサトミは理解りたくもない。こういう関係にはなったこともないし、あるある度数の最も高い(デリヘルは別として)カップルは傍で見てると反吐が出る。タカシは良い奴だけど憐れだったな。憐れみって一番ほしくないものだな。そしてコウタは多分最も現実にいそうな人だと思うけど、実はこういう人とつきあったことがあり、思い出してゲンナリした。←ねたばれ終わり
この手の映画はいろんな人の感想を読みまくるのも楽しみのひとつなんだけど、まだまだ観てる人が少ないのが残念なところ。検索で出てきたblogで「この中で一番嫌いな人があなたと一番似てるタイプですと心理テストで言われそう」と書いてる人がいて、面白いこと言うなと。
んで私は自主性の欠片もないトモコが一番嫌いで、あんなの絶対ないわ、それはないわ!と思ったんだけど・・・とぉ~い昔、あったような、なかったような、、、そんな淡い記憶を慌てて打ち消しつつ、やっぱ怖い映画だなと思うわけで。



風立ちぬ ★★★★★
a0031041_17502078.jpg混んだ劇場で観るのがイヤで、夏休みが終わった次の日にすぐ観に行った。その朝、宮崎駿氏の引退発表がベネチアであったのを、スマートホンのニュースで読みながら向かった。作っている間に本人が最後の作品と意識していたかはともかく、締め括りとしても良いと思うし、そんなのは関係なくてもすごく良い作品だと私は思う。
ねたばれ→関東大震災のシーンを描くのがどれだけ大変だったかを、スタッフが語っているのを前にテレビで見たんだけど、東日本大震災を踏まえて描いたのだろうし、それが嬉しかった。関係ないけど村上春樹の「色彩をもたない多崎つくると彼の巡礼の年」で、東日本大震災についてのなんらかのエピソードがあるのではないかと思っていたんだけど、なかったうえにいまだ地下鉄サリン事件について書いていて、春樹さんの中で時が止まってしまったのではとガッカリした。どんな分野でも物を作るならば、時事的なことを織り込むのも大人の表現方法ではないだろうか。
とはいえ、この「風立ちぬ」では震災での死骸が描かれるわけではないし、肝心のゼロ戦でさえ、戦争の悲惨さなどを訴えるものではない。外に立っている姉弟たちに食べ物を恵もうとして拒否されるシーンがあるだけで、この時代に不可欠な飢えや貧困を描くわけでもなく、むしろ登場人物の多くはかなり裕福な上層階級の人達だ。でもこの映画のメインは、二郎の飛行機作りへの憧れ・夢・情熱、菜穂子との恋、そして人生なわけで、それ以外に深く言及すると散漫になってしまうので、あれで良かったと思う。
そのストレートさにまんまとやられ、ラストの荒井由美のあの歌には涙腺の決壊が破られ、灯りがついた時に平静な顔をしている自信がなく、明るくなる直前に走って出てしまった。二郎自身が空を飛んだり、ありえないような飛行機の動きとかいう部分は、カストルプとの夢の共有として処理しているし、そういう部分うまいなと感心しきり。
とにかく「千と千尋の神隠し」以来、「労働と人生」という部分に重きをおいて、もはや実写を観ているような錯覚を覚える大人の映画に仕上がっていたのではないだろうか。本当に本当に素晴らしい。←ねたばれ終わり
公式の引退発表を受けて、情報番組では特集を組み、いろんな人の思いいれと共に、私もそれぞれの作品を懐かしく振り返った。駿氏の長編作品はもちろん全部観ているし、劇場でリアルタイムで見出したのは「紅の豚」から。一番好きなのを選べと言われたらやっぱり「となりのトトロ」だ。あんなに胸が温かくなって優しい気持ちになれる映画はないもの。3本だったら他に「魔女の宅急便」と「千と千尋の神隠し」が良い。
最初の大々的な引退宣言は「もののけ姫」の時だったと記憶してるけど、その後「千と~」という途轍もない傑作を打ち出したのはこちらも会心の笑みだった。そして駿氏も「トゲが残る」と表現した「ハウルの動く城」で最後だとしたらあまりにも残念だったと思う。私もこの映画だけは観終わった後につまらなかった・・・と思ったし、思いいれもないし、あの時の一回しか観ていない。「崖の上のポニョ」は良かったけど、やはり最後としては少し弱いと思う。駿氏の「本当にやりたいこと」がどんなことかはわからないけど、何らかの形でまたすごいものを見せてほしいし、今までの宝石のような作品群への働き振りには、お疲れ様でした、ありがとうと言いたい。
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# by bigblue909 | 2013-09-23 20:56 | 映画

「デスパレートな妻たち」 ついにファイナル!(ねたばれあり)

a0031041_1851758.jpg観終わってからすでに2週間経ってしまって、いまさら感も強いんだけど、やっぱり長いことおつきあいしたドラマだし、きちんと締めておこうと思う。それにしても、いまD-lifeでシーズン4を放送していて、テレビを点けた時にたまたまやっていると、今どうなってるんだ?と少し観るんだけど、このドラマって波乱万丈すぎて記憶がついていかない。そうだこんなこともあったね!と驚くこと毎回。それに4人の顔がほとんど変わっていないことにも驚く。よほど刺激的な毎日を送っているのか、何か打ってるのかw

そんな波乱万丈な4人と、それぞれの家族がメインなわけだけど、中でも私にとってずば抜けてお気に入りだったのが、バン・デ・カンプ家のアンドリュー! あんな憎めないドラ息子ってそうそういないですよ!! 登場人物が多いドラマなので、ちゃんと最後まで出てくれるか心配だったけど、シーズン8にも登場して一安心。
そしてシーズンごとの目玉なのが、「お隣さん」がどんな人かで、それで話の流れが変わる重要な鍵だったりするわけだけど、シーズン2だったかな、アフリカンアメリカン系の隣人以外はどれも面白かったと思う。中でもシーズン6のイタリア系隣人の女性が、ジョーイのお姉さん役だった人で、ものすごく怖い面をしてるんだけどなぜか目が離せなくてイイ。
しかもこれ以上に強烈な隣人なんているのかと思ったシーズン7で登場のヴァネッサ・ウィリアムズというのも良かった。あのビッチぶりは主役の4人に負けてない。さらにその恋人になったベンは8での登場、毎回胡散臭い役どころを担うはずなのに、この人だけまっとうだった肩透かしも意外性があって。
そしてマイクをスーザンと取りあったキャサリン、どう考えてもキャサリンだろマイク!と思わずにはいられなかったけど、それはアメリカ人も同じだったらしく、出世を遂げ「ボディ・オブ・プルーフ」の主役に大抜擢というのがすごい(ドラマは観てないけど)。ラストでのサプライズ出演も嬉しかった。
そして、勝手にシーズン半ばで亡くなったと勘違いしていたマクラスキーさん役の女優さん、ちゃんと最終回までご存命だったのね。しかも実生活さながらの最期をドラマの中で遂げたようで、裁判をどう締めくくるかと思っていたけど、あれも不意を突いてて良かったな。

とにかく、ウィステリア通りにずらりと並んだラストの(亡くなった人達の)お見送りシーンは、長かったシーズンを一緒に振り返るようにできていて、なんだか感慨深くてうるうる。
ただイーディー役の人は最後まで出ずで、よほど製作陣との確執が深かったんだなと。確執と言えばスーザン対他の女性陣という構図で仲違いしてたらしいけど、何シーズンだったかでガブリエルとブリーが「あなたは綺麗よ」と褒めあうシーンがあって、「リネットも綺麗よね」と言ったのにスーザンの名前は出ず、あれが元々の脚本なのかアドリブなのかしらないけどどっちにしても怖かったなw
とまあ、お隣さんについてばかりで肝心の4人のことはあまり書いてないけど、一番好きなのはブリーかな。一番友達思いなのが出てたし、なんと言っても私は赤毛に目がないのだ。
「デスパレートな妻たち」は好きなドラマで挙げるようなドラマではないけど、毎回確実に笑わせて楽しませてくれる稀なドラマだったし、最後まで失速せずに終わったのも良かった。そして毎シーズン、必ず脚本の妙技に胸すくような、びっくりするほど完成度の高い回が必ず1回はあるのもすごかった。

それにしても、アメリカのなが~いドラマが終わるとホッとすることも否めないのだけど、この秋からのラインナップが更にすごくて、もうどうしよ?!という感じ。WOWOWでは「TOUCH/タッチ 2」「エレメンタリー ホームズ&ワトソンinNY」、D-lifeでは「アンダー・ザ・ドーム」「SMASH 2」、NHKbsでは「ワンス・アポン・ア・タイム」と、どれを切るか状態。とりあえず、何話か観てジャッジしますかね・・・(遠い目)
ちなみにいま観てるドラマはどれもかなり気に入っていて、BB的最強の「グレイズ・アナトミー9」はやっぱり外さないし、「Dr.HOUSE」はなぜか4に入ってますます面白い。「ザ・フォロウィング」と「ホームランド」はどちらも毎回ドキドキ。3に入りかなりテンションが落ちた「ゴシップ・ガール」と、こんなで再見する余裕がなくなってきた「LOST4」だけムムムという感じか。
あと数週間前に終わった「ハート・オブ・ディクシー」、私こういうのだぁい好き。だって、なんにも考えなくて良いんだもん。なあああんにもw ドラマは基本そうでなくてはと思っている。冬に2が放送になるみたいなので楽しみ♪
とりあえず今はこんな感じです。
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# by bigblue909 | 2013-09-20 21:02 | ドラマ

2013年8月劇場鑑賞映画

映画ミニコラム⑧
先月の「殺人の告白」で、「おばちゃんがうるさいけど始まる前だから文句も言えない」と書いた。けど先日、まさにそんな事で上映前におばちゃんたちが大喧嘩を始めて。発端はお菓子の袋をガサガサ、携帯をピカピカさせてたおばちゃんに「映画が始まったらやめてくださいね」と言ったことらしい。私も始まるまでに音の出ることは全部済ませようと、バッグをごそごそティッシュをカサカサ鼻をちんスマホをギラギラさせるし、未遂のことに対して釘を刺されるのがどれだけ腹が立つかは、子供時代を親と過ごした人ならばわかると思うので、ここまでは少し同情する。
けど「映画観たことない人みたいに言わんといて!」と激高するおばちゃんに、注意した方が「そんな音がするお菓子を食べる人いないでしょう」と言うのももっともな話で、映画ファンとしては断然同意見。けどやはり映画が始まるまで少し様子を見るべきだったのはいかんともしがたい。
そんなどっちもどっちな状況だけど、菓子おばちゃんがとにかく怒鳴るので、数人しかいない広い劇場で前方に一人座る私にも経緯がわかるほど丸聞こえ。怒鳴り声を聞くだけで気分が悪いし、何よりこのまま映画が始まったらたまらないので、立ち上がって「係員を呼ぶけど良いですか?」と言うと、「呼んで来て! この人うるさいわ」と菓子おばちゃん。係員に事情を話して戻るとすっかりおとなしくなっていて、男性係員二名に諭されるのに小さく反論して終わった。他の無関係な観客が私と同じ列に移動していて、変なことに首を突っ込んでしまったんじゃないかと思ってた私は内心ホッとした。
でもおばちゃんはその後嫌がらせでわざとくちゃくちゃバリバリがさがさと一袋30分ぐらいかけて食べきってた。係員が数回問題がないか確認しに来てたけど、遠いので音までは気づかなかったみたい。これだけとっても、結局おばちゃんのモラルの低さが伺い知れる。
こういうのってどうなんだろう? 実際映画が始まるまでは・・・とは言っても、私も過去に上映前に後ろから椅子をガンガン蹴られたり、花粉の時期に鼻をグズグズして一向にかむ気はない人の隣りになったりしてさっさと移動したことがある。始まる前だからこそ蹴るのやめてくださいとか、ティッシュ差し出したろかとか本気で思うのをグッとこらえて、ベストポジションから移動せざるを得ないのだ。うーん、難しい。

嘆きのピエタ ★★★★★
a0031041_1622652.jpgキム・ギドク監督の4年ぶりの新作、そして2012年のヴェネツィア国際映画祭金獅子賞作品、やっと神戸でも公開。当時は「ザ・マスター」のポール・トーマス・アンダーソン監督とフィリップ・シーモア・ホフマンが受賞したから作品賞から外されて漁夫の利を得たとか話題になってたけど、私はPTAがものすごく苦手だし、予告を見ても面白そうな要素ゼロだったのでスルーしてしまった。個人的には絶対このピエタの方が良いに違いないと確信してるんだけど。
とは言ってもギドク監督なので、後味スッキリとか何度でも観たい!という気分にはなるはずもなく。だけど毎回ずっしりと、2時間近くを映画を観るために費やしたのに見合うものを提供してくれる。ピエタとは十字架からおろしたキリストを抱くマリア像とあるんだけど、ギドク作品には寺が出てくることが多いし(この映画にも出てきたね)、内容的にも仏教的な側面が多いと思うんだけどどうだろう。
ねたばれ→韓国語では身体障害者を「ピョンシン<病身>」と言うんだけど、これは日本語に直訳できる類のものではなく、そのままずばり差別用語兼罵り言葉として使う。私もfacebookなどで普通の韓国人が、政治家などを批判するのに「何言ってんだあのピョンシンは!」みたいな書き方をしてるのを何度も見たことがある。日本でも言う人はいるかもしれないけど、まず言った本人が白い目で見られて終わりだと思う。なので本物の身体障害者だったら言わずもがな、きっとすごい偏見を受けてるのではと想像できる。死なれると保険金が面倒だから身体障害者に、という発想が冷酷なんだけど、多分そんなわけで、韓国では障害者になる方がずっとずっと残酷で、それこそ「死んだ方がまし」なんだと思う。
そして母親に捨てられたという過去のせい(最近トラウマという言葉が安すぎて使いたくない)で、女そのものを憎んでいるので、乳房という女・母親の象徴を丸出しにした絵に毎日ナイフを投げている。毎朝の夢精シーンを見るに、多分女も知らないんだと思う。だからそんな様が不憫で、思わず「手を貸した」(プッ)母親と名乗る女が、その後に嫌悪感を出して手を洗うシーンが印象的。
尺の関係はありつつも、あんなに罵ってたのにいきなりオンマと呼んで手を繋ぎ街を歩き出したのにはちょっと面食らったけど、母親を追って負債者を訪ねるうちに、思いがけず巡礼の旅をし、自分のもたらした結果を見ることになる。でも冷酷な人間が大抵そうであるように、ガンドも心から悔いている様子はないし、本当に赦しを請うのは、やはり「自分が同じ立場になって初めて」という業。そんなガンドに私は同情も憐れみも感じなかったけど、「あんたを引きずり回して八つ裂きにしてやりたい」と言った女が望みが叶ったとわかった時どんな気持ちなのか、それがすごく気になる。
それにしても、手編みのセーターを「俺のか」と触る手をはねのけられたり、そのセーターにこだわって、死体から脱がせて着たり。そして冒頭の何なのかわからない内臓がタイルに散らばっていて、後から鶏のものだとわかる脱力感とか、母親と名乗る女を後ろから突き飛ばそうとして未遂に終わった老女とか。うまい映画かどうかは、この手の一見無駄なシーンにかかっていて、こういうのをくだらないと切り捨てるか、醍醐味ととるかは、結局観る者の感性や好き嫌いに左右されるんだろうなと思った一本。←ねたばれ終わり
それにしても、韓国の優れた映画では必ずと言って良いほど借金や貧困、これでもかの暴力が描かれるんだけど、本当に今もあんななんだろうか。あのうさぎを飼ってた老婆の家とか、夫婦が住んでたビニールハウスの家とか。30年前の日本には、ああいう家がまだあった。日本もまだまだ貧しかった。ソウルの街から少し行った所にあの光景が広がっているのだったら、それこそ「病巣」という言葉が似合うような、すさまじいものがあるなと思った。



終戦のエンペラー ★★★★☆
a0031041_162449.jpgちょっと前、日曜朝の「ボクらの時代」で桃井かおりと菊池凛子、奈良橋陽子が対談していて、この奈良橋さんが「終戦のエンペラー」のプロデューサー。そしてここ10年ぐらいの日本を舞台にしたハリウッド映画のキャスティングなどを手がけている。日本のイメージを変えるのにかなり貢献しているのではないだろうか。
ミニコラムで書いた事件があった後だったので、映画に集中できるか、気分良く観れるか心配したし、賛否両論になりやすいタイプの映画だと重々承知しつつ、私はかなり面白かった。昭和天皇を描いた映画と言えば、ロシアの珍映画「太陽」があった(そういえばあれにも桃井かおりが出てたな)。天皇の釦を留めるのに、ふるふるしながら大汗をかく男も、「あ、そう」も爆笑ものだったけど、ハリウッドがここまできちんと天皇を描くとは。目的が自己弁護だとしても、日本では畏れ多くて作れないもの。
物語はジャック・・・いや、シワシワが増したマシュー・フォックスと、初音映莉子の恋愛を軸に描かれるので、この辺りに引っかかる人が多いようだ。初音映莉子って「ノルウェイの森」のレイコさんだね!と思って観に行って、あれ、なんか変・・・あ、ハツミさんの方かと思ったのは私だw
ねたばれ→元になった本があるようだし、史実にあわせて・・・なんて言い出したらきりがないのだろうけど、ずっと眼鏡や手袋などの一部だけで、最後まで顔を出さずに終わるのではないだろうかと思った「天皇ヒロヒト」が顔を見せ、「責任は私にある」と言った時の感動は、やはり日本人の血だと感じた。まあ、この辺りも検索すると喧々諤々の議論がなされていて、ほんと難しいタイプの映画だと思うんだけど・・・。
でもオバマ大統領が今上天皇の前で90度のお辞儀をしてニュースになった頃、この映画のラストにも出てきた、天皇とマッカーサーの写真が韓国で話題となり、「腰に手をあててリラックスしたマッカーサー、隣りで緊張し、憔悴しきった顔で写った天皇の写真。初めて見た日本人も多く、衝撃を受けている」という記事を読んだことがある。そんなわけはないし、あの身長差ながら、天皇は堂々とし気品すら漂わせ、逆にマッカーサーのポーズが粗野に見えるほどではないだろうか。←ねたばれ終わり
とにかく、うーむ、支持する人の方が少ないようだけど、私はこの映画に素直に感動したし、日本人キャスト陣の頑張りも見てて清々しかったし、良かったですよ、うん。何かもっと書きたいことはたくさんあったんだけど、一週間経ったら忘れてしまって悔しい。
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# by bigblue909 | 2013-08-16 21:48 | 映画

2013年7月劇場鑑賞映画

先日、約10年ぶりにした・・・ということがふたつあって、それは劇場リピート鑑賞と、一日に二本のはしご鑑賞。リピートは映画の日に近所で「レ・ミゼラブル」を半年の時間差上映してたから。はしごは今後の私のエンタメスケジュールの都合、レディスデイに二本観ておけばどちらか見逃す危険がなかったため。リピートなんか「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」が最後だし、はしごも昔はよくやってたけど、今は一本を余裕を持って観るのが優先で、観たいものがかたまってる時はどれかしら観に行くのを諦めていた。
どちらも楽しかったものの、さすがにはしごをした日は9時間半も寝てしまった(一気にこんな長い時間寝たんじゃないけど)。やっぱり集中して映画を観るって、それだけ疲れるものなのね。だけども私、長いこと映画を観てきても、近頃ますます映画が好きでなんか怖い。暇さえあれば、いつ何を観るか?とカレンダーとにらめっこしてしまうんだよね。

殺人の告白 ★★
a0031041_22285982.jpg「殺人の追憶」でも元になった華城連続殺人事件が、時効を迎えたらどうなるか?という発想で作られた映画。と聞くと面白そうなので、期待いっぱいで観に行ったんだけど、しょうもないものを見せられた気分。
にしても、愚痴だけどさー、なんで韓国映画っていうとあんなにおばちゃん率があがるのか? 始まる前の雑談がうるさい。まあ始まる前だから文句も言えないんだけど、こういう時かなりの確率で大声でエラそうに言うのが聞こえてくるフレーズがこれだ、「日本のドラマなんか観れんわ!」。隣りの国に引っ越せっての。
はい本題。で、、、「殺人の追憶」とはなんら関係ないのは重々承知してたけど、本当にカラーからなにから全く違った映画。なのに配給会社はタイトルも兄弟版のような「殺人の告白」にしたのが納得いかない。原題の「僕が殺人犯です」の方が、すっとぼけた感じで内容的にもぴったりなのだ。
ねたばれ→大体「告白」している本の内容にはほとんど触れてないし。あの連続殺人事件は韓国ではかなり有名だからなのか、この映画でも事件自体の説明はほとんどしてないし、「僕が殺人犯です」「いや僕が」という馬鹿馬鹿しさがメインのはず。
だから(多分この人を見るためにおばちゃんズが大挙してたのであろう)犯人役のパク・シフが、おどろおどろしげに事件真相を告白するんだろうかと期待したのに肩透かしでガッカリしてしまったし、すったもんだの誘拐劇と、B級ハリウッドアクションみたいなカーチェイスには、ガッカリを通り越して呆れてしまった。
あーあと寝そうになった時、どんでん返しで現れた真犯人のくだりにはおお!と思ったものの、登場した俳優のフツーのおっちゃんぶりに幻滅。パク・シフには殺人者の影があったけど、詩的な部分を何にも持ち合わせてないのだ。これがまた異様に強くて、警察隊の追跡にも(また出てきたしょーもない)カーチェイスにもこれでもかと生き残る様に、お前はトム・クルーズか? ターミネーターか?と。
そして結局、韓国人が大好きなテーマのひとつである「復讐」というのもあったと思うけど、ここでは復讐を遂げたスッキリ感もないし、かと言って「復讐三部作」で突きつけられたような無情や、深く考えさせられるような問題提起は言うまでもなくない。そんな深さはこの映画には皆無なのだ。←ねたばれ終わり
ラストのお涙頂戴のメロドラマも、んもーはよ終わらせろとしか思えず。なんか、演出過剰な韓国ドラマをここにも持ち込むか、、、と。だから比べちゃいけないんだけど、面白くて怖いのに切ない映画の撮り方に精通したポン・ジュノの力量の様をまざまざ見せつけられて終わったような映画でありましたな。



きっと、うまくいく ★★★★★
a0031041_21483445.jpgこれも全く観る予定はなかったけど、ネットでの異様な評判の良さと、シネリーブル神戸で一日一回一週間限定公開というプレミアぶりにそそのかされ行ってきた。平日にゆったり観たいけど、行ける日がたまたま日曜日しかなく渋々。買い物はなるべくカード払いの私は、必ず映画に行く前日にネットで座席を購入しておくんだけど、当日映画館についたら「満席」の表示。オンライン予約してなかったら危なかった(汗) じゃあ次の回・・・という客に「一日一回で、今週の金曜日で終わりなんです」と謝っていた。いやいやいや。これは映画館側の完全な読み間違いでしょう。でも正直私も、こんなマイナーな映画にアンテナを張ってる人が神戸にまだあれだけいるんだとちょっと感激した。その後映画館は延長上映を決定。平日も含め連日満員みたいだ。
さて本題。インド映画と言えばやっぱり98年(もう15年も前!)日本公開の「ムトゥ 踊るマハラジャ」だと思う。私は確かWOWOWで観たと記憶してるんだけど、さほどノレなかった。正面からの顔の大写しで「ハッ!」というショットが多いし、ダンスシーンは楽しいものの、それもなんとなく田舎くさいというか、技術的にもたついた感があって。逆にいかにもボリウッドではない「モンスーン・ウェディング」や「デリー6」みたいな映画は好きなんだけど。
だけど今回のこの「きっと、うまくいく」、伊達に年間製作本数が世界一じゃないなと。撮影もうまいしCGの使い方のさりげなさが垢抜けた感じ。さらに、他の‘歌って踊る映画’がどうなってるのか知らないけど、ここではそういうシーンは抑え気味。むしろ一度聴いたら誰もが絶対歌えてしまえる「ALL~♪ IS~♪ WELL~♪」が良かっただけに、もう少しやっても良かったんじゃと思うほど。いや、私だったら絶対最後にもう一回躍らせたけど、それをやらないのがやっぱり「垢抜けた感じ」なのかも。
ダンスシーンを抑えた代わりに、ドラマの部分を充実させている。充実しすぎててんこ盛り、笑いあり涙あり、友情あり恋愛あり親子愛あり師弟愛あり、ミステリーありヒューマニティーあり、それがどれも中途半端ではなくて、3時間の長丁場の1/3時間、お恥ずかしながら私は涙ボロボロ流しっぱなしだった。拭うとバレるのでまさにだだ流し状態で。
テーマとしては、「親がひいたレールではなく自分が進みたい道を進もう」という普遍的なものだけど、私としてはこの手のものを見るといつも少し羨ましかったりする。うちの親の子供への望みは「自分の近くにいて面倒をみてくれること」だけで、高校の三者面談で「本に携わる仕事をしたい」と言った私に「じゃあ本屋の店員にでもなれば良いのに」と言い、「それはレジスターになれってことですか? そんなこと言う親いますか?」と先生を呆れさせたのを思い出す。
だからその反動なのか、私はランチョーのように学びたいという意欲を持った人が大好きだし、自分も死ぬまでそうありたいと思う。そしてそういう時間を共有した友というのは、本当に素晴らしいものだなと、至福の3時間でしたね。正直言ってギャグは下品であんまり面白くないんだけどw
それにしても、実年齢40代半ばというランチョー役のアーミル・カーン氏、トム・ハンクスに似てるとか他にもいろいろ言われてるみたいだけど、私は断然トビー・マグワイアだと思うな。



ウィ・アンド・アイ ★★
a0031041_22284293.jpgこれは全くノーマークだったんだけど、世間ではマニア受けしてるようなので観に行ってみた。この映画には有名な俳優は一人も出てこない。学生の素人を使い、ブランドはミシェル・ゴンドリー監督という名前のみ。
夏休み前の最後の登校日、帰宅のバスの中での出来事を延々と撮っているんだけど、誰が100分もバスに乗って通学するんだよ!というツッコミはともかく。本物のバスと、おもちゃのバスのカットが交互に出てくるオープニングのチープさがいかにもゴンドリーらしい。バスの中では人間というより獣のような高校生たちが、下品さと共にカオスを生み出しているんだけど、そういうのは自分の高校生活を思い出すに身に覚えがあり、そうだ、若さってこんなだよなーと。
やってることがあまりにくだらないんで笑ってしまうんだけど、でも・・・本質的な部分では共感度が薄いんだよね。その辺りはやっぱり育ったバックグラウンドの違いかなと思う。ちなみにバスの中にいつも絵を描いているいかにもオタクな男子がいるんだけど、「Manga boy」と呼ばれてた。オー、マンガ。COOL JAPAN戦略はこんなところにもw
この映画には「桐島、部活やめるってよ」であるある感たっぷりだった、見てくれなどのカーストだけではなく、身体的・力学的な男子的カーストがある。「なんか強そうだから怖い」という。そう言えば、「人の顔を拳で殴っても、バシッという音などせずパチッという音がする」と知ったのは、高校の時に目の前で男子が殴り合いのケンカするのを見たからで。別にそれは「私のために争わないで」という河合奈保子的なロマンティックな場面ではなかったけど(古)。でもまあ暴力ばかりは、よほど道を踏み外さない限り、女子は自分の身に降りかかるものとして見ることはできないけど。
ねたばれ→でもこの混沌をどう収集するつもりだ?と思った最後、イライジャが死んだというメールに、一気に萎えた。そんな締めくくりって。だってあのビデオは面白かったし可愛かったじゃない? ゴンドリー監督の実体験かつ、アメリカでは「誰の身にも降りかかること」らしく、やっぱり、、、もう根本的に違うのよ。ラスト間際のマイケルとアレックスの会話も、なんか大人っぽいんだよね。日本のその辺の高校生で、例え心の中で考えていたとしても、親友でもない同級生とあんな哲学的な話ができる子なんてそんなにいないのではないだろうか。だからこそマイケルはアレックスと「コンビを組もう」と持ちかけたのかもしれないけど、うーん、なんかやっぱり、「桐島、」で感じたような親密感はこの映画からは全く受け取れなかった。←ねたばれ終わり
劇場だったから観れたものの家だったら多分、あのしょうもないいたずらとグダグダの会話が続く最初の10分でさよならだったろなと思った映画。



プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 ★★★★☆
a0031041_2229182.jpgひとつ約45分の3つのストーリーが、無理なく繋がっていく映画。テーマを一言で表せば「因果応報」という感じ。これって仏教独特の考え方なのかと思っていたら、この前タイムリーにも「Dr. HOUSE」の中で「因果応報、仏教ではカルマ、キリスト教では黄金律、ユダヤ教では・・・なんだ?」というセリフがあった。そうなんだ、黄金律ってそんな意味だったんだと。なにかもっと違う感覚のものかと思ってたんだけど。因果応報をテーマにした映画は今までもあって、「クラッシュ」とか「アモーレス・ペロス」とか、いずれも数カップルのストーリーがどこかで繋がっているという点と、優れた映画という点で同じだ。
この「プレイス~」は「ブルー・バレンタイン」のデレク・フランシアンズ監督が再びライアン・ゴズリングとタッグということでぜひとも観なくてはと思った。だけど20分ほど観てたら「うんうん、これはドライヴの監督だよね・・・あれ?」と思うほどのゴズリングさんの役のかぶり具合w
炎のように生きつつ周囲とかみ合わないという、典型的映画キャラのゴズリングには、憐れみと同情を覚えるんだけど、公正に生きてるのか狡猾なのかが複雑に混じりあったブラッドリー・クーパーの登場辺りから、だんだん(私がこの俳優が嫌いなのもあって)嫌悪感を感じてくる。その息子がまた、親がエラいってだけで調子こいた奴って誰の子供時代にもいたよねーというドラ息子ぶり(しかも高校生には全く見えない老け顔)に、さらに眉をひそめさせる。
ねたばれ→だけどその実のドラ息子よりも、たった一瞬だけど抱き上げたゴズリング息子にシンパシィを感じていたのだろうし、写真はともかく、タイムリーにも持っていた巻き上げた現金を渡すのはできすぎだけど、人生廻り廻る・・・というのには、なんか万感の想いがありますな。
結局、「松林の向こうの場所」は、ゴズリングにとっては親友と過ごした(それが悪だくみだったとしても)人生再生の場所だったのだろうし、クーパーにとっては自分の罪を突きつけられる恐怖の場所だったのだろうし、ゴズリング息子には、これまた父と同じく再生の、そしてこちらは今度こそまっとうに生きようとする場所だったのでしょうね。
だけどこの話で一番可愛そうだったのは、ゴズリングの恋人とその連れの黒人だったな。あんなに頑張って家庭を築いてるのにねえ。←ねたばれ終わり
それにしても、ライアン・ゴズリングはボロボロのTシャツを着てもだっさーい服を着ても色気がどうにも滲み出てしまう。そして脱いだ日にゃこれまた。いま世界で一番脱いだらセクスィーな男ではないか。どんどん脱ぎたまへ。男は女性の体をどうのこうの言うけど、女だって見たい裸と見たくない裸があるんだからな!
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# by bigblue909 | 2013-07-25 22:31 | 映画

「セビリャの理髪師」 兵庫県立芸術文化センター

a0031041_21493513.jpg来ました、今年もオペラの夏が。7年目、そして9作目の佐渡オペラです。
今年は兵庫県内の地方(というのも変だけど)もツアーでまわるので、舞台装置を運びやすくしたためなのか、いつもよりも質素な感じで残念。そして日本語上演、ほぼ日本人キャストに加え、私が行った日が初日だったせいもあり、毎年ほぼ売り切れなのにS席がまだ残ってたみたいだし。そして客席のテンションも低め。いつも歌舞伎の屋号を呼ぶように、絶妙なタイミングで「Bravo!」叫ぶような人もいなかった。多分、そこまでの知識がある人が少なかったんでしょうね。
ダブルキャストで、私としてはロジーナ役は森真季さんの方で観たかったけど、取りやすかったのがやはり初日で、林美智子さんの方になった。この人は「カルメン」の時に変なところで息継ぎをするのが気になったんだけど、今回は良かったと思う。

やはり初日だからか、最初の方はオーケストラと歌のタイミングが合わなくてハラハラする部分があったけど、物語が進むにつれ大丈夫になった。というか、前の私だったら気がつかなかったんだろうけど、やっぱり少しずつ慣れるにつれそういうとこもわかるようになっていくわけで、何でもそうだけど知識と純粋に楽しむというバランスって難しいなと思う。
だけどやっぱり生演奏ですよ。楽器の音がダイレクトに耳に入るってなんて素晴らしいかと本当に思う。今回は5列目ど真ん中で席も良かったし。途中、オペラ独特の「セリフをだらだら歌う」シーンがやたら長くて、履き慣れない靴で精力的に歩き回った後だった私は何度か首がカクッと。ネットでインタビューを読んだら、佐渡さんがやはりこの部分を「独特の時間が流れる、難しい」と語ったようで、やっぱりね。なんかいかにもオペラな感じで・・・。寝たらもったいないからとなんとか睡魔と戦いつつも、一幕締めくくりの五十唱が楽しくてやっとおめめパッチリ。
二幕はしょっぱなからアルマヴィーヴァ伯爵役の鈴木准さんの「ご~き~げ~ん~い~か~が~♪」が可笑しくて、うふうふ笑っているうちのあっという間の大団円で、ソロだけではなく今回は狂言回しみたいな合唱団も要所要所で出てきて良かったかな。
けど今となっては結局「ご~き~げ~ん~い~か~が~♪」しか覚えてないw 視覚的なものも含めて、いつもよりも本当にこぢんまりとした作品。私としては少し物足りなかったけど、でも今回ツアーで田舎の方に住む人が、初めてオペラ!となった時、こういう作品の方が絶対良いと思う。私も最初が「魔笛」だったから次も・・・という気になったし(そう言えば、「ゴシップガール2」で「魔笛は初心者向けだからね」というセリフがあった)。個人的には、最初に「喋々夫人」とか「トスカ」みたいな情念&悲劇ものだったら、オペラが楽しいなんて思えなかったと思うし。
今回はスタンディングオベーションしなくても良いかなと思ってたけど、やっぱり佐渡ちゃまが、そして一生懸命つくりあげたキャスト、スタッフ、楽団の顔を見たら、やっぱり立ってしまったわ。コメディ→悲劇→コメディと来たから、来年は「キャンディード」みたいな啓蒙される作品が観たいけど、次は10作目、何かビッグタイトルなのかな。楽しみにしておこう。

それにしても、観に行くとかなりの確率で出演している晴雅彦氏(やっぱり安部サダヲ似)、今回はなんとセリフなしの役で。二役みたいだったけど、私が気づいた限りでは合唱のシーンしか歌ってなかった。そんなでも出演するところが、佐渡さんにも可愛がられ、もちろん佐渡さん大好きな相思相愛の関係なんだろうなーと思いましたわね。
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# by bigblue909 | 2013-07-17 21:49 | エンタメ
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ビッグブルーの本気な無駄話。


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