イルカが愛を確かめにくる、青い海の底の日常生活

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「祈りと怪物 ~ウィルヴィルの三姉妹 蜷川バージョン」 シアターBRAVA!

a0031041_2240120.jpg結局、チケット売買サイトでKERAバージョンの時とほぼ同じ席を半額で手に入れるチャンスがあり、むしろ観ない方がもったいないとばかりに行くことにした。だって同じ脚本での演出対決なんて企画、そうそう観れないもの。「奇跡の人」マヤバージョンの始まりです。「なんてことはない平凡な子なのにこの子の演技に引きずられる。イヤな相手だわ・・・」by姫川歌子
届いたチケットは○ャニ事務所経由で取ったものらしく、「金閣寺」の時もそうだったけど、○ャニファンて違う公演日をたくさん取るのはともかく、同日で何席も取るみたいなんだけどなんでなんだろ? まあ、そのおかげでこうやって観れるからありがたいけど。謎。
というわけで、今回は仕事帰りでもなかったし、次の日も休みだしという万全の日を取ったので、気持ちも体も余裕がある状態で観れた。以下、項目ごとにKERA版と比較しながら感想を書こうと思う。ちなみにKERAバージョンの感想は→こちら

◎演出対決◎
事前にネットの感想で「コロスがラップ」というのは読んでいたので驚かなかったんだけど、聞き取れなかったらと気をきかせたのか、脇に字幕が出て。それはまだしも場面設定のト書きが出るのがすごく鬱陶しかった。日本語でお芝居を観ることのメリットは字幕を読まなくて済むことなのに、あれはないんじゃないかと。こっちは洋画で字幕読むのが日常的になってるから、せめてお芝居ぐらいは解放されたいのに・・・。
セットはKERA版に比べると至ってシンプル、蜷川さん演出の舞台を観るのは6年ぶりだったので、え、こんなにシンプルだったっけ?と思った。舞台空間いっぱいにゴテゴテと町を作り出していたKERA版と比べると見劣りするほどなんだけど、それでも雨を降らせたり、いろいろ頑張っていたと思う。演出的にすごく良かったのは、二幕が終わる時に蝶々を飛ばしたところ。あ、COLDPLAY?!という感じw
音楽はKERA版を絶賛したけど、蜷川版はそのKERAの昔の曲を使っていて、ギャグ? 笑うとこ? なんだかなと思うけど、まあ、これはね。元々のスキルの差があるししょうがないね。
そしてラストは東京のコクーンだとオープンセットで渋谷の雑踏に消えていく、という感じで終わったらしいけど、大阪でもそんなにできたら良かったでしょうね。教会の前に蹲って終わったKERA版と、闇に向かって歩いて行った蜷川版、私は後者の方が断然良かった。

◎演技対決◎
これもねえ。観客の大半はKERAバージョンも観てるだろうから、後発組はホント大変だと思う。どうやっても前に観た方が基準になってしまうもの。KERA版の方が役に合ってた、というのがネットでの感想でも多い。私も全体的にそうなんだけど、蜷川版の方が良かったというのを書くと、やっぱり森田剛。これは断トツでしょ。蜷川版公演開始の頃、しきりと「森田2ページの長セリフ」と報道されてて、小出君の時そんなのあったっけ?と思ったんだけど、これは脚本のどこを切り取るかで、蜷川さんはここを重要視した、ってことなんだろうね。その長セリフ、まさに熱演という感じ。「金閣寺」を彷彿とさせた。今後の森田の出演作は全部観ても良いかもと思うぐらい、この人の演技は好きだな。
で、そのトビーアスと対照的なパブロ役の満島真之介も息があってて良かった。ちと顔が鬱陶しいんだけどw こちらのコンビは仲良し度アップしてて良かったな。
反対にKERA版の方が特筆して良かったというのは、やっぱりドン・ガラスの生瀬さん。勝村正信さんは元気が出るTV時代から好きだけど、これは、うーん、言っちゃ悪いけど雲泥の差だったと思う。なんであんなわかりやすい悪役みたいなしゃべり方しちゃったんだろ。普通にしゃべれば良かったのに。そしてパキオテ! これは大倉さんが出てくるだけで可笑しかったのが焼きついてるから、ヒジョーに不利だったのでは。
女性陣は全体的に、これを指摘するのもなんだけど年齢が高くて・・・原田美枝子さんは本当に素敵な人だと思うし、中嶋朋子さんも良い女優だと思うけど、久世・緒川・安倍が怖いもの知らずでキャピキャピと銃をぶっ放すシーンを思い出すに、どうしてもトウが立った感じで・・・。レティーシャも夏帆の若々しい可憐さがまぶしかったし。
グンナル司祭の西岡徳馬・古谷一行だけは、役者の格・カラーが互角で、どっちがどっちで入れ替えてもしっくりいって笑った。
そんでー! 今回そもそも観に行く発端となった染谷将太くん! 事前にヤン役だと知ってたからわかったものの、金髪のヅラ&眉毛で人相変わって、声まで変えちゃって別人のよう。肉眼でも見えるものの持って行ったオペラグラスで凝視するも、ホントに? ホントに?!と何度も目を疑った。私の隣の席の女性も染谷くん目当てだったらしく、出てくると同じタイミングでオペラグラスに噛り付いて二人で日本野鳥の会状態。
でも染谷くん、むむむ・・・あんまり舞台向いてないんじゃないかなあ。クライマックスの呪文シーンで、あ、だからあんな話し方してたのね、と繋がったものの、流れ者の悪さは出てても女性を虜にする色気は出てなかった。怪演と言っても良いようなとこは染谷くんらしかったから、初舞台だしもうちょっと長い目で見てみるよ、うん。

◎総評◎
なーんて、いろいろ書いたけど。確かに細かいところを比較すればKERA版の方がいちいち優れていると思う。だってこれはKERAがイメージして書いた世界だから。だけど蜷川版、私はニッコニコ笑顔で立ち上がって拍手してしまった。KERA版の時は疲労感で立つ気になんか全くなれなかったのに。仕事の後かそうじゃないかなんてことは関係ないと思う。これが蜷川マジックというものなの? 怖いw 森田ファンがいたというのも大きいけど、一人も立たなかったKERA版と、なぜだかみんな立ちあがった蜷川版、終わった時の達成感というかそういうものが思い切り出てたんじゃないかなと思う。少なくとも私はそう。
結局、町の成り立ちや細部にこだわりつつ、あくまで「ウィルヴィルという町」を主役に遠くから引いて描いたKERA、反対に漠然とした町ながらも「人間そのもの」にクローズアップした蜷川、という感じなのではないかな。だからもともとファンタジー苦手だし、町を俯瞰しても面白くない私には、KERA版はあんなに長く退屈なものだったのだろう。どちらも一長一短だけど、比較しながら観る、というのは批評好きの私には本当に面白い体験だった。
そんで役から抜け出て素になってたカーテンコールの染谷くんが可愛すぎて、観に来て良かったと心底思ったのであった。

最近は出先でfacebookを見るなんてこともなくなってたんだけど、休憩時間にたまたま見たFBで友達が同じ場所にいることを知り、「私もいる!」と書き込みして大阪駅まで一緒に帰ることに。4時間超の大作じゃなければ一杯飲んで・・・なんてこともできたんだろうけど。その子も両作品観ていたので感想を言い合い、演技に関しては全く同じ意見で、でもKERA版の方が良かったみたい。そして去年「金閣寺」でも偶然同じ日に観た子なので、やっぱ森田はすごいね、という意見も一致。
そしてそのFBによると、高岡蒼祐も同じ日に観劇したらしい(本人投稿情報)。あんな女性だらけのとこにいたら絶対目立つはずなんだけど。暗くなってから入場したり、灯りが点く前に走って出たりする人って、もしかしてこの手の芸能人だったりするんだろうか。なんにしても、森田との友情はまだ続いてるのね。「蜷川さんの舞台観劇。 演じたくなる衝動に駆られるし、嫉妬をするから観たくないが、やっぱりあの独特の雰囲気が好きだ。」使ってやって、誰か使ってやって T-T
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# by bigblue909 | 2013-02-17 22:48 | エンタメ

2012年myベスト映画ランキング

心残りだった去年公開の映画もやっと劇場で観れて早速アップです!

a0031041_21184982.jpg1位 ヒミズ
ずっと1位が決まらない、決まらないと思いつつ、一月に観たこの映画が私の中でずっと強烈なインパクトで残っていて。これは星も5つではなかったし、変なところもいっぱいあったんだけど、そういう所も含めてすごく心に残った。あと主演の二人の若さと初々しさと力強さが、役も、日本の映画界も、未来を感じさせてくれた。結構ワーストの方の常連なので躊躇したけど、堂々1位にしてる人をやっと検索でみつけて背中を押された。

2位 レ・ミゼラブル
これと「ヒミズ」で散々迷ったけど、こっちを1位にするのはとっても悔しい。だってベタなんだもん。多分これからアカデミー賞も何個か獲っちゃうんでしょう? でも素直に今年度感動No.1。

3位 ふがいない僕は空を見た
観たばかりだからひょっとしたら評価が高すぎるかもしれない。でもこれの公開を待ってベスト発表して正解だった。この映画も「ヒミズ」も、こんな奴いる?って人がたくさん出てくるんだけど、でも起こったことに対する感情が、無視できないものがあって、それがすごく良い。

4位 桐島、部活やめるってよ
こちらはベストの方の常連。ちょっと褒めすぎじゃない?という気もするけど、でも面白かったし良かったんだよね。ひねくれものだから邦画では3位ということにしておく。

a0031041_21191982.jpg5位 ドライヴ
「ラブ・アゲイン」の中で服を脱いだライアン・ゴズリングに相手役が「何それ、‘フォトショ’済み?」って言ってて笑ったけど、そうだ、ヤツは脱いだらすごい! ずっと優等生のイメージでつまんない役者だと思ってたけど、去年の「ブルー・バレンタイン」の禿げっぷり辺りから俄然面白い。キャリー・マリガンの可愛さにも悶絶。この映画のキスシーンは、私的に「恋しくて」に次いで映画史に残るもの。

6位 別離
イヤだ、なんかイヤだ、むずがゆい! という感覚が、どんどん大きくなっていく。この監督の手法は、昔のミヒャエル・ハネケに似ている。今後もこういう映画を作ってくれることに期待。元祖は最近なんだか違うとこに行っちゃったから。

7位 ダークナイト・ライジング
これもプロ・アマ問わずワーストの常連。なんで? 十分面白かったのに。「ビギンス」からなんらブレてないし。「ダークナイト」の水準なんかそうそう映画史には登場しないぞ。

8位 ホビット 思いがけない冒険
こちらはこんな低い位置にいることにガッカリ。もっと期待してたのに。あ、これも「指輪」の水準を期待した結果か。でもこれからどう転がっていくかにまた期待してしまう。

9位 ピナ・バウシュ 踊り続ける命
人の内面を短い時間でフィルムに焼き付ける手法のすごさは、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」を観た時はあまりピンと来なかったんだけど、こちらはすごく良かったな。というのを先日の「塀の中のジュリアス・シーザー」を観てさらに確認。

10位 画皮 あやかしの恋
くだらないと言えばくだらないんだけど、伝統の香港映画らしさと新しさが混在してて、普通に面白かった。女優さん三人の美しさを見るだけでも価値あり。でもあれから「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」を少し観たけど、あまりにも古くて観るのやめちゃったな。

総評
いつもは「ビデオでもっと良いものを観るかもしれない」と後ろ髪を引かれつつアップするけど、今年は劇場で観たものだけでも十分10本選べたので、これ以上ビデオを観ても同じじゃないか、と早々に切り上げることに。劇場に足を運ぶ、というところからもう特別な思い入れは始まってるからね。
近年ますます自分的に、選ぶものにエンターテイメント色が濃くなっていると思う。せっかく2時間観るんだからと、ダイナミズムを求めるのかも。そして上位を邦画が占めたというのも、自分的に変化のあったところ。前だったら考えられなかったけど、最近舞台にもハマりだして好きな俳優さんなどが増えて、興味が向き始めたのも大きいかも。
そして2012年マン・オブ・ザ・イヤーは「ドライヴ」「スーパー・チューズデイ」のライアン・ゴスリング、ウーマン・オブ・ザ・イヤーは「ダークナイトライジング」「レ・ミゼラブル」のアン・ハサウェイ。どちらもWOWOWで「ラブ・アゲイン」「ラブ&ドラッグ」という肩の力を抜いた演技を見たのも良かったのだ。
1位と7位がワーストの顔なのもあり、なんか最近、一生懸命作ったものが勝手に評価されちゃうのって切なく悔しいだろうなとか思うんだけど、そんなこと言ってたらじゃあなんで映画なんか観に行くんだよ!って話しのわけで。なもんで私のワーストは、もうもうダントツで「ロック・オブ・エイジズ」。久しぶりに劇場で「激するでない。何も考えるまい。」と無の境地に達した。
でも正直言って2012年ぶっちぎりベストは、舞台「金閣寺」だったの。そうだ、あれを超すものを映画館で目にしなかったんだ、とはたと思い至った。
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# by bigblue909 | 2013-02-04 21:24 | 映画

2013年1月劇場鑑賞映画

塀の中のジュリアス・シーザー ★★★
a0031041_21315449.jpg囚人たちがシェイクスピアの戯曲「ジュリアス・シーザー」を演じる過程を追った映画。どうでも良いけどイタリア人はカエサルをチェーザレ、チェーザレと言うのね。シーザー=カエサルと知った時も思ったけど、使用度としてはカエサル>チェーザレ>シーザーというのが正しい気がするんだけど、実際はシーザー>カエサル>>>>チェーザレなんだよな。
で、映画の方は、私が予告を観て勝手に妄想を膨らませたのが悪いんだけど、去年の「ピナ・バウシュ」とか、「夢の教室」みたいに、演技をしてどうだったか? それは囚人達にどんな影響をもたらしたのか? などをつぶさに追うドキュメントなのかと思った。でも全然違って、結構忠実に「ジュリアス・シーザー」の芝居自体を追う。
オーディションのところから撮影してるんだけど、自分の名前・住所・生年月日・父親の名前(これはいかにも西洋っぽいね)を、嘆きと怒りの2パターンで言う、というので、この辺りはドキュメントらしく面白かったんだけど、むしろそれ以降は練習風景に見えるところも、立ち位置やセリフが事前に決められているようだし、役と自分の内面とのオーバーラップを吐露するところも、いかにも芝居がかっていて、私はどんどん肩透かしをくらってしまった。監視たちが芝居の稽古をやめさせるか相談するシーンなどは、こちらは演技力もないのに言わされてる素人感ありありで、ちょっと笑ってしまいそうな白々しさがある。
出演者の中で殺人犯は一人だけだったかな・・・(終身刑)、他には組織犯罪、累犯、麻薬売買、すごいのは反マフィア法!というのがいかにもイタリアで、頭の中ゴッドファーザーのテーマ流れまくり。そんなだったから、ヴィム・ヴェンダース方式で彼らの内面が暴かれるのを楽しみにしてたのに、全然違った。ラストで囚人の一人が口にすることに表れてると言えばそうなんだけど、それすらどうにも芝居の一部のようで、もっと生々しく息づく彼らの日常が見たかった。とにかくこれは、ドキュメントではなく刑務所内のあちこちにカメラが入り込んで作り上げた一本の芝居、として観るのが正解なんだと思う。私が望むものとは違った。
余談だけどイタリアの刑務所の部屋はそれぞれ自由に飾りつけがしてあって、チェ・ゲバラのポスターが貼ってあったり、結構本格的なコーヒーを淹れたり・・・そこが刑務所ということを知らずに見たら、ずいぶん居心地が良さそうで、この辺も日本と全然違うなと驚いた。



千年の愉楽 ★★★★★
a0031041_2015124.jpgうふふ。うふふふふふふ。と、うふふ笑いが止まらない。
故・若松監督の「千年の愉楽」、あのニュースが流れる前からこの映画には注目していて、なぜなら高岡蒼佑、高良健吾、染谷将太という、私のいま超お気に入りの俳優三人が出演してたから。もし若松監督が、男の色気という視点でこの配役にしたのなら、かんなり私と好みが似てるに違いない。なので舞台挨拶付き先行上映には飛びついたし、一般公開2ヶ月前に観れることも含めて楽しみだった。
だからそんなのも込み込みで星5個を2013年の最初からポンと付けてしまうわけだけど、うん、映画自体も私はかなり好き。中上健次の本は読んだことがないが、いかにも昭和文学という雰囲気。美貌の中本家の男達の愉楽を追って散る人生を描いているけど、太宰治のようななんだかイライラしてくる湿っぽさはない。ひとつの音楽を繰り返し効果的に用いてエンドロールで歌詞付きで歌うのも良かったし。
上映後の質疑応答で、「時代のわりに背景に近代的な物が映ったりするんだけど気にならなかったか」と質問した男性がいて、佐野史郎氏曰く「湯布院映画祭の最初の質問が全く同じもので、(当時ご存命だった)若松監督が、くだらない質問をするな! 隠したくても金がねえんだよ! もっと本質を見ろ!と怒っていた」という話をしていて、正直そこは私も気になった部分ではあるので、なんだか映画を観る姿勢を私も怒られた気がした。映画をたくさん観れば観るほど、だんだんそういう重箱の隅が気になって、んでツウぶったりしちゃうんだよね。
私は何か質問することも、勇気もなかったんだけど、終わってしばらくしてから、質問できるとしたらあれが訊きたかったなというのを思いついて、それはねたばれ→寺島しのぶ扮するおばあが、最後に達男とああなることについてどう思うか・・・と。私はすごく驚いたし、また少しガッカリもした。染谷くんもインタビューで疑問を持ったまま現場に向かったと言っていて、でも演じたらすごく自然なことに感じたと。このままだと途絶えるであろう中本の血を、おばあはとても愛しく感じ、生まれて、死んで、また生まれて・・・そのことへのおばあなりの表現だったのだろうか、とも今は思う。←ねたばれ終わり
とにかく中本家の男達を、母親のように見守る寺島しのぶのおばあもすごく良かった。この人は日本を代表する大女優になりつつあるね。日本らしい情緒豊かな映画で、俳優達の美しさも含めてほんと良かったなあ。
a0031041_2115515.jpgそして舞台挨拶だけど、佐野さんが年長者らしく場を仕切り、若松監督の代わりに一生懸命映画について伝えていたのが良かった。高良くんはかなり緊張していたようで、質問が来ると下を向き腕を組んでうんうんと考え、だけどしゃべると薄口コメント、というのがいかにも若いなという感じw 高岡蒼佑は「金閣寺」のカーテンコールの様子でも意外とユーモアがあるんだろうなと思ったけど、「血を感じるのはどういう時ですか」という質問に「正月に実家の親父のとこに行って、うち離婚してるんだけど」と言うと佐野さんがすかさず「それ知ってる!」と言い、「いや、僕じゃなくてうちの親が。あ、でも僕も離婚してるけど、あ、それが血です」と言って終わってしまい場内爆笑だった。毎回高岡くんが話すと笑いが起こった。
そんでARATA・・・改め新さん、この人のことはずっとインディーズ映画ばかり出て、顔も薄いしなんてオーラがないんだろうと思ってたんだけど、名前を変えてからトーク番組のホストはするし大河には出るしで目覚しい活躍で、それでですよ。んもー実物がカッコ良いんだわ! 高良・高岡は普通に、テレビで見るまんまカッコええねという感じなんだけど、新さんはテレビの数倍綺麗な顔をしてるし、何か話すたびに人の良さ、誠実さ、人としての成熟度が滲み出て、もう目がハートマーク。やっぱり男は年季もないとダメなのねえというのを目の当たりにして、なんかすごく嬉しかったなあ。
写真撮影禁止だったけど、「たくさん撮って宣伝してください」と許可。パンフレットというよりもはや一冊の本に4人のサインを書いたものを販売(もちろん買った)、30分の舞台挨拶と至れりつくせり。それだけ若松監督のためにという想いが伝わってきて、それを2列目で堪能できて本当にラッキーでした。
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# by bigblue909 | 2013-01-29 21:32 | 映画

「祈りと怪物 ~ウィルヴィルの三姉妹 KERAバージョン」 シアターBRAVA!

a0031041_1750470.jpg今年のエンタメ一発目は、映画ではなくお芝居で幕があけた。「祈りと怪物」のKERAバージョン。一ヵ月後の蜷川バージョンとの演出対決が話題になっているもので、恒例の「ガラスの仮面」で例えると、「奇跡の人」マヤと亜由美のWキャストという感じ。「ママは私には一度もキスしなかった・・・一度も!」by姫川亜由美
本当は蜷川版の染谷将太が見たくて、だったらKERAの方も観てみようかとチケットを取ったんだけど、その後上演時間が4時間強ということが発覚し、少々取ったことを後悔し始めた。18時半開演で、終わるのは22時40分、家に着くのは0時ぐらい。幸運にも次の日が休みだったけど、やっぱり仕事を終えてからこれはキツかった。

いろんな人の感想を検索して読むも、悪いものが全然出てこない。そうなのか。私は悪くはなかったけど、やっぱりあの長さが・・・最後の方はもうお尻が痛くて痛くて、これで終わりか、はあ、良かったねえ、・・・っておい!というベタなツッコミを心の中で何度もするはめに。んもーしつこいんだもの、群像劇だけに締めくくりが何回もあって。大阪初日に観に行ったけど、スタンディング・オベーションをしてる人は一人もなく、疲れの方が大きかったのではと想像。「たくさんの人を公平に描く」という主旨はわかるけど、私には冗長に感じる部分も多かったなあ。まあ、「ロバート・アルトマンの‘ショート・カッツ’をイメージ」と言ってるので、この手のものが面白くない私には当然の反応かも?
パンフでもナチスやマフィア、カラマーゾフの兄弟や合唱隊など、いろんな要素が指摘されてるけど、私が一番えええ?!と思ったのが、パブロとレティーシャの最期を演じずに、語りで終わらせてしまったところだ。報告者と言ってギリシャ悲劇の手法らしいけど、そんなの知らんがな。なんで4時間も使って肝心なとこ見せんねん。てビックリ。一番の見せ所だと思うんだけど?

とは言っても初のKERA、空間に映像を駆使し、同じ建物を幻想的に変える手法や、映画のようにオープニングがあるのも良かったし、なんと言っても音楽! 音楽畑出身だけあってすごく音楽を大切にしてるようで、生演奏だったのよ、これにはもう感激。お芝居ってどうしてもテープの音だから、あれがもう汚くて汚くて・・・。
そして途中で楽隊が舞台に出てきて演奏したんだけど、あ・あれ、たまの「着いたーーー!」の人じゃない?!ってビックリ。そうか、KERA→有頂天→たま→イカすバンド天国!!ってもうエヘラエヘラ笑ってしまって。年齢丸わかりなんだけどw パンフによるとパスカルズというアコースティックオーケストラらしい。これは本当に本当に気に入ってしまい、音楽が鳴り出すと芝居のセリフが全然耳に入らなくなり困った。これはちゃんと聴いてみたい。まずはレンタル屋を確認してみよう。

また、演技の面では(主演というものがいるとすれば)主演の生瀬勝久、この人を生で見るのは初めてだったけどすごく良かった。他の出演者よりも頭ひとつ突き抜けてうまい。声もよく通るし・・・やっぱり舞台俳優で声が良くて通るというのは最大かつ必携の武器。トビーアス役の小出恵介は、「ルーキーズ」で高岡蒼佑と共に一時期マイブームだったけど、小出くんの方はすぐ冷めちゃったw 安倍なつみはテレビとか含めて演技するとこを初めて見たけど、意外にも(?)うまくてビックリ。他にも私が知ってただけでも大倉孝二、緒川たまき、夏帆、川西惇、池田成士、西岡徳馬などなど超豪華。
蜷川版はどうなるのか、誰がどの役かと想像しながら観てたんだけど、生瀬=勝村正信、小出=森田剛は大方予想通りだとして、染谷くんはパブロかな? 白痴のパキオテだったら面白いかも? でも大倉さんのパキオテがかなり良かったから比べられるかも・・・とか考えるのも楽しかったけど、東京で蜷川バージョンが上演開始となり、やっと配役解禁になって読んでて面白い。今のところKERAバージョンの方が評判が良いみたい。まあこれはKERA本人がイメージして脚本を書き、先に上演してるというメリットも含めて当然だと思うけど。

でもそんな想像する楽しみも、4時間強という肉体的苦痛には勝てず、観終えた時は「もう無理。蜷川版なんて絶対観ない」と思った。けどやっぱり、同じ脚本を違う演出で、1ヶ月遅れで観れるという試みにはすごーく興味があるのよねえ。まあ今のところ、チケットサイトのやりとりも少なくて取れる確率自体が少ないけど、1ヶ月行くかどうか悩んでおこうと思う。
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# by bigblue909 | 2013-01-16 17:55 | エンタメ

いったん無にかえる正月

a0031041_1284596.jpgみなさま、あけましておめでとうございます。今日から仕事という方も多いかな? 私は明日から仕事です。
んでいきなりごめんなさいだけど、またやっちゃった。昨日書きかけのものを非公開と勘違いしてアップしてた。
今年の年末年始は6連休とれ、相方の実家、初詣、初売りに行く以外は特に予定もなく。映画館さえ行かず、本当にゆっくりしています。茜さんもだるだるです。毎年大晦日って疲れがどっと出てしまって、何年か前は年越し蕎麦を作るのさえ無理・・・って時もあったんだけど、今回はカウントダウンの時に蕎麦を前に座る、ということが出来て。余裕があるって良いね。
年明けに恒例になってるのが、「芸能人格付けチェック」を見ることで、なぜって映画監督が撮ったのと素人が撮ったのを見分けるという問題があるから。これ、ずっと外したことがなかったのに、去年の堤幸彦監督と今年の新城毅彦監督、2年続けて外してしまった。んもー悔しくて悔しくて! そしてGacktが一流芸能人転落する日を目にするまで見続けるw

こういう、特にテーマもなく何かを書くのはすごく久しぶり。映画の感想が大変というのが一番の理由なんだけど、日々変わる自分の考えを書いて、わざわざ未熟さをさらすこともないんじゃないかというのもある。まあ、生活のことを書いておくと、自分で後で読み返して、気候・体調・生活形態とかの参考になるから便利なんだけど。
そして年の始めに目標を書くのも恒例だったけど、これも最近、人はそんなに頑張らなくても良いんじゃないかと思っていて、だから書きません。ここ数年自己啓発の本を山ほど読んで、目標を紙に書こうとか、なりたい自分を寝る前に思い描こうだとか、自分の無意識に働きかけようとか、はたまた家の中を綺麗にしようという風水的なものまで、自分を向上するためにいろいろやってみた。けど一通りやってみると、家が綺麗で気持ち良いのは当たり前のことだし、常に目標を設定してジャンプばかりして、じゃあいつ満足するんだ?と思ったり。特に5年ほど前は「自分の方向性が見つからない」と悩んだりしたのを思い出すとちょっと可笑しかったりしてw でもまあ、あの時語学の方に向かったのは自分にすごくプラスになったけど。
結局、身の回りを綺麗にして、規則正しく生活し、時にははめも外し、コツコツ働き、体を動かし、ゆっくり休む、笑ったり怒ったりして、でも心平らかに保つ、それで良いのではないか、「生きてるだけで丸儲け」というのが究極の真理なのでは、と思う今日この頃。
あ、でも語学の勉強はただだらだらやってもしょうがないので、ある程度試験とかでレベル設定もうけるけどね。

みなさま2012年映画のベストを発表しているようで。私も去年みたく6月になるようなことは絶対に避けようと思いつつ、神戸で19日から時差公開のものが1本あるから、それを観てから決めたいというのもあって。でも観たらすぐにアップできるよう準備しておこう。
毎年思うけど、正月を迎えると映画の方も「イチからやり直し!」みたいな雰囲気になるのが良い。また一年、今日観るものがベストなのではないかと思いながら映画館に向かうのだ。
それでは今年もよろしくお願いします。
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# by bigblue909 | 2013-01-04 12:09 | 日常生活
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ビッグブルーの本気な無駄話。


by bigblue909
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