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イルカが愛を確かめにくる、青い海の底の日常生活

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福島へ帰郷

福島の実家に帰って来ました。去年は家には寄らず家族で上海に旅行したので2年ぶりの郡山市。
どれほど町は変わったかとドキドキだったけど、車中から見る景色はほとんど変わらず。ただ、瓦の屋根の家は被害が多く、修理殺到のため手が回らず、梅雨の中屋根にビニールシートを敷き石をのせた家が目立った。また、街では大きな店舗ほど窓ガラスが割れた所が多かったらしく、特注のためまだガラスが入らずにベニヤ板で代用し、数ヶ月経ってやっと営業を再開したところ、修理額が大きく閉店せざるをえなかったところなどあるようだ。
でも郡山の隣の須賀川市に行くと被害はもっと大きい。地震後、まだ情報が少なかった時、第一報で入ったのがこの市の被害で、私が通っていた高校のすぐ近くの工場が文字通りぺちゃんこになっていたのに驚いたけど、その後続々入る津波のニュースに、この市の被害など吹き飛んでしまった。この工場の前を通ったけど、いまだ瓦礫の撤去が途中になっていて、地震と知らなければまさに爆撃に遭ったような凄まじい様相。
この市にはうちのお墓があり、私の兄のお墓は大きな石が落ちただけだったのですぐに修正できたけど、祖父母の墓はめちゃめちゃで、こちらも修理殺到のため未だ放置されたまま、お盆までには直してほしいと言う人が大半だけど、周りのお墓を見回してもあと1ヶ月半で元に戻るとは思えない。
でもやっぱり福島と言えば原発被害。福島空港にも一応ソウルと上海へ行く国際線があり、去年上海便に乗った時は小さいながらも賑わっていたのに、国際ターミナルは閉鎖状態。今はもちろん、これから何年も、福島になど来る外国人はいないと思うと、本当に大変なことをしてくれたと思う。
ただ、郡山に住む人たちは拍子抜けするほどサバサバしていて、実際、気にしていたら生活できないというのが本音なのでは。私に会う人に必ず訊かれたのが、「関西では原発のニュースやってるの?」。これには心外で、「毎日やってるし、関心も高いよ、みんなちゃんと考えてるよ」と答えた。だってそうでしょう? 他人事なんて絶対に思えないよ・・・。
でもいくらサバサバして見えると言っても、地震後、確実に人々の意識は大きく変わったんだと思う。今の日本で何がおこっているのか、海側に見に行きたいという気持ちはあったけど、物見遊山で見るべきでないとも思う。母や姉は行ってみたけど、可愛そうで見ていられなかったと言っていた。
私は特に気にすることなく、普通に雨に打たれて歩いたけど、やっぱり子供がいる人は神経質になら福島へ帰郷_a0031041_20512969.jpgざるをえないようだ。だけど故郷に人が寄り付かないのは悲しい。福島は広いんです。会津の方などはほとんど被害はないのだから、今までどおり観光に行ってほしい。それが無理ならどうか福島のものを買ってください。そうやって私達日本人が助けあうしかないのだから。
←野菜専売所にあった、全国からの応援メッセージ

ここからはお気楽blogとなりますが、2年ぶりに友人のMちゃんに会った。あの時Mちゃんはマタニティ&産後&子育て鬱でひどい状態で、明らかに子供が可愛くない様子だったけど、二人目を生んで見違えるぐらい母親になってて。余裕がなかった長男の時に比べ、今回は心に余裕があるので次男くんを「可愛いと思えるんだよねー」と。こっちがハラハラするぐらい、長男と次男に対する態度が違う(笑)
でも2年前はゆっくり話せたけど、子供二人となるとそうもいかなくて、忙しい子育ての凄まじさを目のあたりにし、安易に遊びに来たことを後悔。だって二人で話してたら長男がおしっこをもらしてしまい、「お母さんたちがお話してたから」と泣きながら言うんだもの。Mちゃんとも話しが合わなくなっているのを感じたし、申し訳ないので早々に退散。お互いに「ごめんね」と謝りあって。私、人生のものすごーく大変な部分を免除されてる気がした。Mちゃんは「これは望んだことではないし、BBちゃんが羨ましいけど、今はやるしかないんだよね」と。うーん、それぞれがそれぞれの課題を抱えて生まれてきたのだ。私には多分子育てという課題がなかったのだ、と思うと、しょうもないことで不満抱えてたらダメだなと思った。
その他は特に予定もなかったので、本当に何年かぶりに郡山の駅前のバーゲンに行ってきた。正直神戸でいつも見てるのに郡山で服なんか見て面白いのか?と思ったんだけど、関西にはないブランドが多いのですごく面白くて、アホほど買い物してしまった。やっぱりその土地の流行ってあるんだなと。
反対にあきれ返ったのが映画事情。つぶログにも毒づいたけど、「X-MEN」がやってないばかりか、じゃあ「SUPER8」初日だからやるでしょ!と調べたけどなし。なにせ10スクリーンのうち二つが「パイレーツ~」の字幕と吹替え、それ以外は全部邦画とアニメ。邦画だったらまっちゃんの「さや侍」なら観に行っても良いなと思ったけどそれもなし。とにかく確実に採算があいそうなAKBの誰だかが出てるのとかそういうのばっかり。私が住んでた10年前の数十倍悪くなってる状況に愕然。
もともとこの劇場、係員の態度が悪かったり、「夢を売る商売」という意識がものすごく薄かった印象があった(今はどうか知らないけど)。この不況下ターゲットを家族連れや中高生にしなければいけないにしても、上で挙げた映画だって十分集客が見込めるはずだから、やっぱり郡山自体の文化意識がものすごく低いと思うしかない。住んでる人口に対し僅か10スクリーン、しかもあの内容の地域なんて本当に郡山ぐらいなのでは。あまりにもプアーな文化意識を垣間見てしまい、どんどんうら寂れていく商店街の風景よりも何よりも、心寒くなったなあ。故郷の繁栄を願うものとして警告。街は人が作る、その街で人が育つ、文化に触れる場所を作ってあげなければ豊かな感受性も育たないよ・・・。

全然関係ないけど、今日シネリーブル神戸に映画を観に行って二千円払って五百円お釣をもらった。シートに座って上映を待ってたら、係りの人が走ってきて「さっき新札をいただいたけど、お札がくっついてて三千円だったようなんです」と言って千円返してくれた。日本て、ほんっっとうに良い国ですね。
by bigblue909 | 2011-07-02 20:52 | 日常生活
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ビッグブルーの本気な無駄話。


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