蜷川幸雄演出、藤原竜也・鈴木杏主演の「ロミオとジュリエット」。これだけで観たい! とチケットを取った。この3人は前回「ハムレット」でも組んでて、観たかったのに大阪には来なかった。WOWOWで放送されたのを録画して、ロミジュリ観に行く前に絶対観なきゃ、と思ってたらすっかり忘れてた・・・今度観ます。
開演前にパンフを見ると、他の出演者で知ってるのは、グレート義太夫だけ。真面目に演じてたし、しかも結構巧くて感心してしまった。テレビとのギャップが激しくて、パンフ見ておかなきゃ気がつかなかったかも。
あたしの席は20列目だったので、肉眼でちゃんと見えるものの、細かい表情なんかは持参の双眼鏡に頼った。ロミオとジュリエットが初めて顔を合わせる舞踏会のシーンでは、二人はどんな表情をするのかと興味津々だったんだけど、これがもう若さはじけて、運命の人をみつけた時の歓びに満ちていて、やーあれは良かった。舞踏の輪の中を、ロミオが無邪気に走り回る全体的なバランスも良かったけど、あの時の二人の顔はホント良かったなー。
有名な「ロミオ! おおロミオ!」のシーンも、笑いに満ちていたのがとても意外。まさかあそこで笑わされるとは。嬉しさのあまりに身悶えて舞台を転げまわるロミオと、独り言を聞かれた恥ずかしさのあまりに身悶えるジュリエット。とにかく、笑いと若さと情熱に溢れる前半は、本当に良かった。
けど、休憩を挟んだ後半は、お決まりの悲劇へと失速する。こう言っちゃ身も蓋もないけど、あたしはこの「ロミオとジュリエット」の話自体があまり好きではないのです。ティボルトを殺した罪の重さよりも、ジュリエットに会えなくなる辛さを、ロミオ@藤原くんは、床に寝そべって嘆く。
ジュリエット@杏ちゃんは、ただひたすら泣き喚く。この泣き声がすごく耳障りで、聞いてて鬱陶しい。あそこまで喚かなくても、ジュリエットに悲嘆はいくらでも表現できるだろうに・・・。
憎しみが払った代償がいかほどかを、シェイクスピアお得意の説教臭さで締め括って終わるわけだけど、向こう見ずな若い恋が、勝手に燃え上がって短絡的に結婚し、ダメになるのも早かった、みたいな愚かさは、やっぱりこの舞台でも拭いきれなかった。この話はそんなに美しいものなんだろうか? といつも思ふ。
あたしにとってお芝居とは、映画とは違い‘生’を感じるものです。ライブ感というか。それだけでほぼ満足なんだけど、それにストーリーが面白かった!というおまけがついたらもっと嬉しい。「ロミオとジュリエット」は、わかりきったストーリーだけに、そういう楽しみは当然なかったのは残念。
最後はスタンディングオベーションで、またそれがやたらと長く、出演者たちは何度も出てきてお辞儀をした。あれも‘生’の醍醐味で、あたしはいつも最後に拍手をする度に、これがしたくてお芝居を観にきたのかも、と思う。
ただ、今まで行った4回のお芝居の中で、スタンディングオベーションにまでなったのは、このロミジュリと野田MAPの「オイル」で、あと2本の「人間風車」「ふたたびの恋」はなかった。観客は感動に正直だというけれど、あたしは本音を言えば、観ててストーリーにのめりこんだのも、寸でのとこで涙を飲み込んだのも、勇気があれば本当は立って拍手をしたかったのも、後者の2本でした・・・。
んでミーハー的感想を述べますと!(これが本番) 藤原君は本当に美しかった。この人はテレビで見ても違うんです。お芝居で登場した頃もちょっと違うんです。その真価は、舞台が進むにつれ汗で肌が光ってきたところを、肉眼で目にする所に意味があります! 出たぞ出たぞ!! という感じで、双眼鏡にかじりつく不純なBB。す・すてき~~~。皮パンのロミオもすてき~~~。
あ、今回モンタギュー家は黒、キャピュレット家は白という衣装も良かったですよ。鈴木杏はパンフ見るまで17歳だなんて知りませんでした。表情に色気があるので、もっと上だと思ってた。これからもっとずっと大成しそうな女優さんですね。
3月にまたWOWOWでこの舞台を放送するみたいなので、テレビで観るとどんななのか、楽しみにしておこうと思う。
さて、次は姫川亜弓の一人芝居「ジュリエット」でも観るかね(観れねー)。
開演前にパンフを見ると、他の出演者で知ってるのは、グレート義太夫だけ。真面目に演じてたし、しかも結構巧くて感心してしまった。テレビとのギャップが激しくて、パンフ見ておかなきゃ気がつかなかったかも。
あたしの席は20列目だったので、肉眼でちゃんと見えるものの、細かい表情なんかは持参の双眼鏡に頼った。ロミオとジュリエットが初めて顔を合わせる舞踏会のシーンでは、二人はどんな表情をするのかと興味津々だったんだけど、これがもう若さはじけて、運命の人をみつけた時の歓びに満ちていて、やーあれは良かった。舞踏の輪の中を、ロミオが無邪気に走り回る全体的なバランスも良かったけど、あの時の二人の顔はホント良かったなー。
有名な「ロミオ! おおロミオ!」のシーンも、笑いに満ちていたのがとても意外。まさかあそこで笑わされるとは。嬉しさのあまりに身悶えて舞台を転げまわるロミオと、独り言を聞かれた恥ずかしさのあまりに身悶えるジュリエット。とにかく、笑いと若さと情熱に溢れる前半は、本当に良かった。
けど、休憩を挟んだ後半は、お決まりの悲劇へと失速する。こう言っちゃ身も蓋もないけど、あたしはこの「ロミオとジュリエット」の話自体があまり好きではないのです。ティボルトを殺した罪の重さよりも、ジュリエットに会えなくなる辛さを、ロミオ@藤原くんは、床に寝そべって嘆く。
ジュリエット@杏ちゃんは、ただひたすら泣き喚く。この泣き声がすごく耳障りで、聞いてて鬱陶しい。あそこまで喚かなくても、ジュリエットに悲嘆はいくらでも表現できるだろうに・・・。
憎しみが払った代償がいかほどかを、シェイクスピアお得意の説教臭さで締め括って終わるわけだけど、向こう見ずな若い恋が、勝手に燃え上がって短絡的に結婚し、ダメになるのも早かった、みたいな愚かさは、やっぱりこの舞台でも拭いきれなかった。この話はそんなに美しいものなんだろうか? といつも思ふ。
あたしにとってお芝居とは、映画とは違い‘生’を感じるものです。ライブ感というか。それだけでほぼ満足なんだけど、それにストーリーが面白かった!というおまけがついたらもっと嬉しい。「ロミオとジュリエット」は、わかりきったストーリーだけに、そういう楽しみは当然なかったのは残念。
最後はスタンディングオベーションで、またそれがやたらと長く、出演者たちは何度も出てきてお辞儀をした。あれも‘生’の醍醐味で、あたしはいつも最後に拍手をする度に、これがしたくてお芝居を観にきたのかも、と思う。
ただ、今まで行った4回のお芝居の中で、スタンディングオベーションにまでなったのは、このロミジュリと野田MAPの「オイル」で、あと2本の「人間風車」「ふたたびの恋」はなかった。観客は感動に正直だというけれど、あたしは本音を言えば、観ててストーリーにのめりこんだのも、寸でのとこで涙を飲み込んだのも、勇気があれば本当は立って拍手をしたかったのも、後者の2本でした・・・。
んでミーハー的感想を述べますと!(これが本番) 藤原君は本当に美しかった。この人はテレビで見ても違うんです。お芝居で登場した頃もちょっと違うんです。その真価は、舞台が進むにつれ汗で肌が光ってきたところを、肉眼で目にする所に意味があります! 出たぞ出たぞ!! という感じで、双眼鏡にかじりつく不純なBB。す・すてき~~~。皮パンのロミオもすてき~~~。
あ、今回モンタギュー家は黒、キャピュレット家は白という衣装も良かったですよ。鈴木杏はパンフ見るまで17歳だなんて知りませんでした。表情に色気があるので、もっと上だと思ってた。これからもっとずっと大成しそうな女優さんですね。
3月にまたWOWOWでこの舞台を放送するみたいなので、テレビで観るとどんななのか、楽しみにしておこうと思う。
さて、次は姫川亜弓の一人芝居「ジュリエット」でも観るかね(観れねー)。
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by bigblue909
| 2005-01-23 10:09
| エンタメ